先週、大学で相続税贈与税の講義を行いました。
この講座を担当するのは昨年に引き続き2度目となります。
昨年は150名程受講していたのですが、今回は80名弱と半数になって
いたので、少々残念に思っているとティーチングアシスタントさんから
この講義と同時間帯に法学部、経済学部の専門科目があってそちらに
みな流れたと聞きました。講義する側にとっては一人でも多くの学生に
聞いてほしいという思いと大勢いるとどこから何をつっこまれるかという
不安があるので少人数の方が気が楽だという思いが交差します。
昨年もそうでしたが、相続、贈与というのは一般にはあまり馴染みが
ないようです。社会人ではない学生にとってはさらに聞いたことさえない
という意見が聞かれます。それをゼロから説明する難しさ、理解してもらう
ための説明力。非常にやりがいのある反面準備に時間がかかる不都合も
あります。
とにかく、講義は無事に終了し、相当の満足感も感じられました。
講義終了後に学生に書いてもらったレポートアンケートを読むのも楽しみの
一つになります。
紙上で相続、贈与について様々な意見が記載されます。
「配偶者と子がいる場合、法定相続人に父母、祖父母、兄弟姉妹が含まれない
とは、驚きました。」という意見。
「相続税の富の再分配という考え方は海外ではないことに日本らしい考えだが
外国は貧富の差をよしとするのか。」という意見。
実際のレポートアンケートでは税金とはちょっと離れた意見が多いのですが、
「相続税、贈与税は身近な税になった。」「ケーススタディがためになった。」
「相続法改正に対する熱い思いが伝わってきて感動した。」
という文章には最初反応薄いなぁと物足りなさを感じていたものの実は、講義
をしっかり聞いていてくれていたんだと達成感を感じることができました。
講義を聞いていた側の学生の自分が懐かしい。という清々しい思いとともに。